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社会実装ハウス
MAGMA

社会実装ハウス(教室のあるシェアハウス)とは・・・
新しい社会を、新しい人材が、創る。そのための孵化器。

企画概要

 令和新世紀、新しい時代がやってきました。
1868年の明治維新による日本近代化は、明治(起)大正(承)昭和(転)平成(結)と大きな時代のうねりを続けながら、終焉しました。そして、新しい時代がはじまります。近代国家の次のステージは、ひとりひとりの生活者が主役の参加型社会です。そして、それを支えるインフラ基盤は、IT(Information Technology)技術になります。 私たちは、新しい社会に向けての基盤づくりのための人材開発からはじめます。近代のようなワンパターンの人材を量的に生産する学校システムではなく、全寮生活を通して少数の人材に対して、現実の社会動向に実装出来る技術と能力を体得出来るような実践的指導をします。

運営方法は以下です。

  1. 地域に「社会実装ハウス」を設置します。数名から10名程度が共同生活を行う全寮制のシェアハウスになります。
  2. このシェアハウスの中心には「教室・作業場」があります。寮生は、ここで「一般教養」と「社会実装プログラム」を学びます。
  3. 「一般教養」は、社会やメディアの基本構造を理解し、世界の最先端の技術動向などを学びます。また、各界で活躍している識者や専門家をゲストにした講座(オンライン&リアル)も随時、実施していきます。
  1. 「社会実装プログラム」は、ビジネスシーンの第一線で活動しているエンジニアの指導の元、現実の受注作業や、オリジナルなアプリ開発などを行います。
  2. 寮生については、授業料、家賃、生活費など一切無料です。受講期間は1年単位になります。終了後は、IT技術者として就職するか、グループを組んでの起業を支援します。

 社会実装ハウスは、地域に根ざした小さな学校でありコミュニティです。地域の行政、企業、ソフトハウスと連携しながら、地域で生きるITエンジニアを育成していきます。つまりITエンジニアの地産池消を目指します。大都市中心の近代社会から、それぞれの地域の中で、世界につながるスーパーエンジニアが活動出来る拠点を作っていき、各地の拠点をネットワークでつなげていきます。
私たちの認識は、「文明としてのIT(Information Technology)の時代」から、「文化としてのIT(Intelligence Technology)の時代」へと、今後シフトしていくと思っています。時代のインフラ基盤を支える人材育成機関に、皆様のご協力をお願いいたします。

技術者教育の要諦
前田眞人(一般社団法人未来フェス常務理事)
歴史を学ぼう

世の中の仕組み、技術理論も、仮定の上に築かれていることをしっかり理解しておくことが肝心だと思っています。
今日の真理は明日には過去の遺物であることを肌で感じるために未来に生きるためには過去を知ることが大事です。
コンピュータの歴史、コンピュータ言語の歴史、MPUの歴史、システム開発技法の歴史
例えば、Javaを学ぼうとしていたらJavaの歴史を知っておくことは、明日のJavaを知ることになる。
明日のJavaを想定している人と、想定していない人では未来への対応が出来る人と出来ない人の境界になる。

スキルアップ

仕事を通じてスキルを身につけたい、いまよりもスキルを向上させたい、そういう技術者はかなり多くいます。
しかし、仕事を通じてスキルを身につけたり向上させたりする程度のスキルアップで本当にいいのでしょうか?
確かに、自分の知らなかったこと、経験したことがないことを仕事のなかで覚え経験していくことはあります。
しかしそれは、あくまでも目の前にある今の業務が必要とするレベルの知識や経験であって、今後もそれで世の中に通用するかどうかということとは別の問題です。
仕事を通じて覚えられることなど、全体の数%にすぎません。
そこで覚え、経験したからといって、その知識や技術を完全にマスターしたわけではありません。
「学校を卒業すれば勉強はおしまい」という考えは捨ててください。
本当の意味で深い知識を身につけていくには、自らが進んで学習する姿勢で臨まなければなりません。
仕事をして対価を得るためには、それなりのスキルが必要です。
そして、それは仕事をしていくうえで身につけるのではなく、自分自身の時間を使い、努力を重ねてこそ対価にふさわしいスキルとなるのです。

反省

仕事で失敗したら、その原因を追及し二度と失敗しないようにしようと世の中ではよく言います。しかし、それは失敗を回避するだけのことであって、前向きに物事を捉えることができません。
一般社団法人未来フェスでは、成功したことの要因を追及し、成功パターンを確実に定着させることを指導しています。
人は、失敗したことをくどくどと反省することなど、あまりしたくないものですが、成功したときの話は何度でも思い出だせるものです。
ただ、成功した要因を正確に把握することはなかなかしません。
常勝できるものは、成功した要因をキチンと把握できていて、常にそれを行える準備ができる人だと思っています。
 

仕事を修める

ひとつひとつの仕事の納期は短くなり、また与えられる仕事自体も部分的なものが多くなってきています。作業効率を考えてのことで、このような仕事については受け入れざるを得ないのが実情です。
しかし、自分がどのような仕事の一部を担っているのか、どのような機能の一部を開発しているのか、それを理解するだけでも、仕事に対する取り組みは随分違ってくるはずです。
与えられた仕事をただ淡々とこなし、結果的にいったい何をしてきたのか理解できていないよりも、少なくとも自分のやっている仕事が全体のなかのどのよう な部分で、どのような意味を持っているのかがわかれば、仕事の質を高めたり、自分なりに改善できる部分を考えたりという進歩が生まれてきます。
そのような思考をする技術者を求めています。

専門分野を伸ばそう

仕事の自己評価は必ずしも正確にはできません。
しかし、自分自身の評点として80点をつけられる仕事であれば、多くのひとは満足してしまうでしょう。
しかし、本当にそれでOKなのでしょうか?
本来は100点満点をとって満足すべきではないでしょうか?
しかし、100点をつけられる仕事のやり方が判らないという技術者も、また数多くいます。
現代の仕事は、分業化が進んでいますので、与えられた自分のミッションだけをやり遂げる傾向が強くなってきています。
しかし、分業化しているのは仕事だけであって、システムは全体でひとつの目的を達成するものです。
全体像を理解できずに仕事をするよりも、全体像を把握し、自分の関わっている部分が、そのなかでどのような働きをするのかを理解していたほうが、より評点の高い仕事が出来るはずです。
自分に与えられた仕事を100点満点だとして、システム全体を1000点満点だとすれば、自分の仕事の周辺のことを少しずつ理解するだけで、今までは80点しかつけられなかった仕事が100点、120点と評点をあげられるかもしれません。
また、利用技術についても興味を持つことが重要です。なぜコンピュータ言語はこんなにも多様化しているのか?それぞれの言語はどのような特徴を持っているのか? 使い分ける意味はどこにあるのか?etc....
ただ単純に、構文を覚えたとか、データベースの参照を覚えたとかで満足せず、さらに一歩踏み出してみることが、専門分野を伸ばすスタートになります。
そして、それがさらにあなたの技術レベルを高めていくことになるでしょう。

タクシードライバー・消防士論

ソフトウェア業界では、日本と、インド・中国・ベトナム・韓国などとの競争がますます熾烈になってきています。
たとえば、新生銀行の業務システム開発は、インドで開発を行った結果、日本国内で開発した場合の10%程度のコストで実現できたというような新聞記事を見かけました。
これはある程度、リアルな話だと思います。 もちろん、システム開発はコストが安ければいいというものではありませんが、生産性を考えれば1/10のコストでできるということは、それなりの品質管理が 行える余裕もあるわけで、必ずしも「安かろう悪かろう」ということにはなりません。
このような状況に対して、我々日本人が立ち向かっていくためには、単純に考えれば10倍の生産性を持つしかありませんが、それは非常に困難なことだと思 います。
しかし、ソフトウェア業界というのは、なにもシステム開発だけが仕事ではありません。
例として適切かどうかはわかりませんが、タクシードライバーや消防士といった職業は、そのサービスを提供する場所が決まっていますので、その作業をインドなど外国に持ち帰って行うことはできません。
いくら人件費が低廉だとはいっても、インドの方々が日本国内で仕事をするのであれば、もちろん生活水準の置き方にも違いはありましょうが、それほどのコストダウンは実現できません。
したがって、日本国内に作業環境があり、そこでしか作業できない仕事であれば、日本人技術者の活躍する世界はまだまだ残されています。
それはいったいどのような仕事でしょうか?
いくつかの答えが見えてきているように思えます。

ソフトウェア産業の成熟

30年ほど前に、アメリカの中規模都市の郊外にあるソフトウェア企業を訪問し、日本における開発の未来像を垣間見たことがありました。
その企業のなかには非常に優秀なソフトウエアの設計技術者しかおらず、仕様書が完成すると、ローカル紙などで「プログラマー募集」「プログラミングを委託します」という広告を打つわけです。
それに対して、地元在住のプログラマが応募してきて、企業はそのひとに仕事を発注していくというスタイルになっていました。
もちろん、発注にあたって、ソフトウェアの品質が一定の水準を維持できるようルール化されていて、プログラマはそのルールを遵守しながら開発をすることになります。
最近になって日本でも、このような仕事のやり方が定着しつつあり、多くのソフトウェア技術者が、様々な仕事を、自己の選択のもとにおこなえるようになってきました。
と同時に、正社員であれば、雇用上の年齢制限などで退職せねばならないところが、このような仕事のやり方なら定年を超えた年齢でも仕事の継続が可能です。実際に60歳を過ぎてもプログラムを請け負っているひとを知っています。
これがソフトウェア産業成熟の姿であり、今後は従来の方法とは異なる方法・手法で、仕事を進めていくようになっていくだろうと思います。

©前田眞人(一般社団法人未来フェス 常務理事)

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